プレゼン資料が上手く作れない。
プレゼン資料の作成に時間がかかる。
構成やデザインをどうすれば良いか分からない。
資料はできたが上手く話せない。
オンラインでの商談が増えプレゼンが以前より難しくなった。
プレゼンにおいてこんな悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか?
営業担当なら社外向けプレゼン資料やコンペ用資料、本部の企画担当であれば社内向けプレゼン資料・IR資料等、ビジネスにおいてプレゼン資料を作成する機会は多いでしょう。
プレゼン資料を上手に作成できるようになる、ということはプレゼンの質の向上だけではなく、論理的思考力が身に付くため「仕事ができる人」と見られることにも繋がります。
この記事では、仕事力アップを目指すビジネスパーソンに向けプレゼン資料の基本から作成の流れ、構成やデザイン、更にはプレゼンの話し方のコツまでを紹介!
解説は上場企業等大手企業から中堅・中小企業まで通算300本以上資料を使ったプレゼンを経験。元大手信託銀行出身。企画・デザイン会社の営業マンが担当します!
目次
1.プレゼン資料の基本と作成の流れ
1-1 プレゼン資料の基本
1-2 作成の流れ
2.プレゼン資料の構成
2-1 提案のストーリーを考える
2-2 資料のプロットを考える
3.プレゼン資料のデザイン(サンプル付き)
3-1 フォント・色
3-2 画像(写真・イラスト)
4.プレゼンでの話し方のコツ
4-1 話し方のコツ
4-2 対面とオンラインの違い
5.まとめ
1.プレゼン資料の基本と作成の流れ
1-1 プレゼン資料の基本
プレゼン資料を作成する上で大事な要素として、次のようなポイントを聞いたことはありませんか?
■ロジカルでストーリー性のある構成
■見やすいデザイン
要するに「構成」と「デザイン」が重要ということですが、なぜだと思いますか?
それは、プレゼンテーションの目的が「相手に何かを伝え、次のアクションを起こしてもらう」ことで、プレゼン資料はそのためのツールだからです。
つまりプレゼン資料は相手に伝わるよう「分かりやすさ」と、アクションを起こしてもらうために「納得できるもの」である必要があり、そのために「ロジカルでストーリー性のある構成」と「見やすいデザイン」が大事な要素となるんです。
1-2 作成の流れ
では早速「構成」と「デザイン」を意識して資料を作ろう!
と思ってもそれでは上手く行きません。
プレゼン資料の作成には流れがあり、「構成」や「デザイン」を考える前の準備があります。
【プレゼン資料作成の流れ】
①伝えたいことをまとめる 【準備】
②相手のメリットと根拠をまとめる 【準備】
③構成(ストーリー)を考える 【構成】
④資料を作成する 【デザイン】
①伝えたいことをまとめる
まずは、あなたが相手に伝えたいことをまとめます。
自社の商品・サービスが如何に優れているか、ということも大事ですが、相手に次のアクションを起こしてもらうためにはどんな検討材料が必要かという視点で考えます。
それは仮にあなたがプレゼンを聞く立場で、社内でその提案内容を上司にあげようとした場合、どんな材料が必要かを考えれば良いのです。
その内容が相手にとって「知りたいこと」であり、あなたにとって「伝えたいこと」になります。
・どんな商品・サービスか
・特長は何か
・類似のサービスとの違い
・導入件数
・金額感
・導入までのスケジュール 等
②相手のメリットをまとめる
次に商品・サービスが相手の立場にたってどんなメリットがあるのか、なぜそのメリットになるのかという根拠をまとめます。
【例】
・メリット:売上があがる
根拠は?:休眠顧客へのアプローチにより案件が増える
(導入実績平均:〇〇件/月、〇〇円売上増加)
・メリット:経費削減に繋がる
根拠は?:初期費用・固定費0円、使った分だけ請求
・メリット:作業効率があがる
根拠は?:全てオンラインで完結。紙の書類や印鑑は不要になる。
(導入企業A様試算:年間〇〇時間削減)
ここまで準備ができたら、次にプレゼン資料の構成を考えていきます。
2.プレゼン資料の構成
2-1 提案のストーリーを考える
プレゼン資料の構成を考える際、まずは提案の全体像=ストーリーを考えます。
ここでは「3ページ目に提案骨子を入れ、4ページ目にはグラフを入れ…」という具体的なページ構成を考えるのではなく、おおまかな全体像をメモする程度の作業を行います。
ストーリーの流れとしては、大きく4つに分けることができます。
①課題の整理
提案の結論から入った方がシンプルでわかりやすいのでは?課題の整理は不要では?
そう思う人もいるかもしれませんが、課題の整理は必要です。
理由は簡単。「相手に自分に必要な提案だと思わせるため」です。
どんなに分かりやすく、納得できるプレゼンであっても、自分にとって必要だと思わなければ「次のアクション」には繋がりません。
相手の実情や課題をヒアリングできているのがベストですが、そうでない場合は相手のホームページ上の情報や内部データ(自社で蓄積しているデータ)、外部データ(総務省の統計データ、Webで公表されているアンケート結果等)を活用し、極力根拠のある仮説をもとにした課題の整理を行います。
(例)〇〇というお悩みはありませんか?
事実アンケートでは6割の人が▲▲と感じています。
②解決法と結論
次に課題に対するあなたの解決法と結論を伝えます。「何の提案なのか」を最初に理解してもらうことで、その後説明する特長やメリットとの関連性を理解してもらいやすくなります。
また、結論だけでなく、どう課題を解決するのかを一緒に伝えることで納得感に繋がります。
(例)〇〇という課題を■■することで解決する商品Aの導入をご提案します。
③提案の理由(商品の特長、メリットや根拠)
結論を伝えた後、その商品・サービスの特長や導入メリット、根拠等、「1-2 作成の流れ①伝えたいことをまとめる、②相手のメリットをまとめる」で準備した情報を盛り込みます。
④まとめ
メリットや根拠を踏まえた結論を再度提案し印象付けます。
無料サンプルや試用期間等、すぐに試せるサービスを用意している場合、申込方法等、次にどんなアクションを起こして欲しいかを伝えます。
2-2 資料のプロットを考える
提案のストーリーができたら、資料のプロットを考えます。
プロットとは、A4横または16:9の横向きスライド1枚1枚にどんな内容を入れるかを考えていく作業です。
1枚に沢山の情報を盛り込まず、「1スライド1メッセージ」を前提考えます。
1枚目:表紙・タイトル
2枚目:目次
3枚目:外部アンケート結果
4枚目:貴社の課題
5枚目:解決方と結論
6枚目:商品概要
7枚目:商品の3つの特長
8枚目:導入メリット
9枚目:他社サービスとの比較
10枚目:料金体系
11枚目:導入までのスケジュール
12枚目:まとめ
といった具合に考えたストーリーをもとにプレゼン資料のどう落とし込んでいくかをアウトプットしていきます。
3.プレゼン資料のデザイン
プロットが完成したら、いよいよ資料の作成(デザイン)に入ります。
見やすいデザインは「分かりやすさ」に直結します。
フォントや色・画像を使う際の基本を押さえプレゼン資料を作成してみましょう。
3-1 フォント・色
【フォント】
フォントの種類:Windowsでは「メイリオ」、Macでは「ヒラギノ角ゴ」を使います。これは読みやすいフォントであるとともに、色々な企業がプレゼン資料で使用しているフォントでもあるため、ビジネスパーソンからすると「見慣れているフォント」でもあります。
フォントサイズは「18pt以上」とし、太字や斜体、その他文字装飾は逆に見辛くなるため使用せず、強調したい場合はフォントサイズを大きくするのが基本です。
【色】
テキスト、テキストボックス、表やグラフはベースカラー1色の濃淡とアクセントカラー1色が基本です。
それ以上色を使うと統一感がなくなり見にくい資料となります。
背景は「白」が基本です。
3-2 画像(写真・イラスト)
提案をよりイメージしてもらうために写真やイラストを使うことも効果的です。
その場合、画像はフルカラーとなりますが、その上にテキストを置く際は透過させたテキストボックスにする等、テキストが見にくくならないような工夫が必要となります。
写真やイラストを使いたいが素材がない!
という場合、商用利用OKのフリー素材サイトを活用するのが便利です。
①ACワークス
写真・イラスト等、商用利用OKかつ無料で使用できるフリー素材サイトです。
無料会員登録のみですぐにダウンロードができます。
【写真AC】
https://www.photo-ac.com/
【イラストAC】
https://www.ac-illust.com/
【シルエットAC】
https://www.silhouette-ac.com/
※無料会員だと1日のダウンロード件数やプレミアム画像は利用不可といった制限があります。詳しくは各サイトをご確認ください。
②Unsplash
ACワークス同様、商用利用OKかつ無料で使用できる写真のフリー素材サイトです。
こちらは会員登録も不要でダウンロード可能ですが、外国のサイトであり欲しい写真を探す際も英語で検索する必要があります。
https://unsplash.com/
この他にも有名なフリー素材サイトは多くありますが、無料であるため他の人と被ったり、求めている写真やイラストがない、といったケースもあり得ます。
その場合は、有料ではありますがシャッターストック(https://www.shutterstock.com/ja/)やPIXTA(https://pixta.jp/)を利用することをオススメします。
4.プレゼンでの話し方のコツ
4-1 話し方のコツ
プレゼン資料は完成!いざ本番!でも緊張して上手くいかない・・・
何を話せば良いかわからなくなってしまった・・・
プレゼンで緊張するのは当たり前。相手があることなので、想定外の質問がくることも当然あります。
ただ「プレゼン資料」がこの記事でご紹介したロジカルでストーリー性のある構成ができていれば、話しやすさも格段に改善すると思います。
なぜなら、
◇伝えたい内容や根拠が明確になっているため自信を持って話ができる。
◇ストーリー性があるためスライドに沿って説明すれば良いだけの資料になっている。
からです。
その上で話し方のコツは1点のみ、「ゆっくり話す」ということです。
緊張すると「早く終わらせたい」という気持ちになりどんどん早口になります。早口になると、考えながら話すということが難しくなり、相手に伝わらないのはもちろんのこと、自分でも次に何を話せば良いか分からなくなってしまう、ということも起こります。
意識して「ゆっくり話す」ことを実践してみてください。
4-2 オンライン商談のコツ
最近ではテレワークの普及に伴い、ZoomやTeams等、オンライン会議システムでの商談が増えていると思います。
対面と違い相手の表情や雰囲気がわかりづらく「これって伝わっている?」と不安になった経験はありませんか?
そんな場合のコツは、「相手に問い掛ける」です。
対面でも使う手段ですが「ここまででご質問はありますか?」「このようなサービスをお聞きになったことはありますか?」等、質問することが効果的です。
表情や雰囲気がわかりづらいなら、対面以上に言葉のコミュニケーションを取ることを心掛け、伝わっているのか、理解されているのかを確認すれば良いのです。
プレゼン資料はこの記事で紹介した基本を押さえておけば対面でもオンラインでも内容は変わりません。逆にA4縦の資料や文字が小さい資料をオンラインで使っているということがあればまずは資料から見直しましょう。
5.まとめ
この記事では解説したポイントをおさらいします。
・プレゼンの目的は「相手に何かを伝え、次のアクションを起こしてもらう」こと
・プレゼン資料は「分かりやすく、納得できる資料」にする
・そのために大事なのは「構成」と「デザイン」
・構成は「伝えたいこと」「相手にとってもメリットと根拠」をまとめた上で考える
・デザインにはフォントや色味、画像の使い方のコツを押さえる
・プレゼン時は「ゆっくり話す」を心掛ける
この基本を意識したプレゼン資料により、プレゼンの悩みを解決しましょう!
そうは言っても「作成している時間がない」「いきなりは難しい」という方はお問い合わせフォームよりご連絡ください。プレゼンを成功に導くプレゼン資料の作成をサポートします!